【2000万円問題】支払いシミュレーション〜年金はもらえるまでにいくら支払うの?〜

オフィス タダノエ:ただのえ

今話題の2000万円問題。老後に備えて貯金がそんなにいるのかぁ。足りるのか?と不安ですよね?老後のことを心配する前に、年金を受け取る前に納めるものがたくさんあります。老後の前に給料から保険料や税金でいくら引かれ続けるんだよ!という方に向けた記事です。

この記事は年金をもらうまでにいくら納めるのだろうか・・・そんな疑問に対して生涯の平均月収が30万円が生涯独身と仮定して算出したシミュレーションの結果を紹介します。あくまでも<>目安です。

65歳までに(もらえるようになる前に)数千万円支払わなければなりません!その詳細を説明、解説をします。

1 年金と保険料

納めるものは3種類の年金+健康保険料

国民年金、厚生年金、共済年金の3種類があります。対象となる人は下のとおりです。

  • 国民年金←20歳以上60歳未満の全ての人
  • 厚生年金←厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する全ての人(サラリーマンなど)で70歳未満の人
  • 共済年金←公務員・私立学校教員など常時勤務する人

つまり、”国民年金+厚生年金または共済年金”を納めます。

平成29年(2017年)の平均給与は男性531.5万円、女性287.0万円、男女の平均では432.2万円です。(国税庁が公表した「平成29年分民間給与実態統計調査結果」より)男女の平均年収432.2万円を分かりやすくするため430万円として計算しました。年収430万円の場合、賞与が年2回、給料1.5カ月分ずつとすると月収は430/(12+3)=28.7万円です。分かりやすく平均月収を28.7万円→30万円とします。月収30万であれば賞与が年間で3カ月分とすると年収は450万円です。

例として平均月収の東京都に住む月収30万円の独身のサラリーマンで30歳として説明します。

国民年金

令和元年度(2019年4月1日〜2020年3月31まで)で16,410円(1カ月あたり)です。つまり、年間196,920円です。

厚生年金

月々の給料(4月、5月、6月の平均)の18.300%です。サラリーマンであれば勤め先の会社と折半なので自己負担額は実質9.150%です。

給料が30万円であれば自己負担額は27,450円(1カ月あたり)で年間329,400円です。勤め先にもあなたと同額支払ってもらっているのです。サラリーマン1人あたり約33万の厚生年金を負担するということです。

健康保険料

この記事は2019年6月に書いてい流ので平成31年度の保険料額を参考にしています。「介護保険第2被保険者」は40歳以上64歳以下が対象です。今回は25歳なので”該当しない場合”にあてはまります。よって、14,850円(1カ月あたり)で年間17,8200円です。40〜65歳の場合、”該当する場合”なので17,205円(1カ月あたり)で年間206,460円です。

下の画像は参考(外部サイト:全国健康保険協会 平成31年度保険料額表)から引用しています。都道府県によって金額が異なります。ご自身で確認してみてください。

(引用:全国健康保険協会 「平成30年4月分(5月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表」)

保険料額表の見方はこちらのサイトで分かりやすく解説しているのでご覧ください。

外部サイト:マネとも!-お金は友達-【2019年度】健康保険・厚生年金保険の保険料額表の見方をわかりやすく解説!

それでは20歳から64歳まで務めた(45年間)として、(65歳から年金を受給するとして)納める総額(平均で計算した場合)・・・

国民年金 16,410円(1カ月あたり)×12カ月=196,920円×45年=8,861,400円

厚生年金 27,450円(1カ月あたり)×12カ月=329,400円×45年=14,823,000円

健康保険料

(20~39歳) 14,850円(1カ月あたり)×12カ月=178,200円×20年=3,564,000円

(40~64歳) 17,205円(1カ月あたり)×12カ月=206,460円×25年=5,161,500円

→20~64歳の合計 3,564,000+5,161,500=8,725,500円(平均すると年間193,900円)

45年間の収入(平均月収30万円で計算) 300,000×15カ月(12カ月+賞与が年間で3カ月分)=4,500,000×45年=202,500,000(2億250万)円

45年間で支払う年金・保険料 32,409,900(3240万9900)円

要するに、生涯の収入を100%とすると国民年金:4.4%、厚生年金:7.3%、健康保険料:4.3%で合計15.9%を納めます。

この計算は20歳で就職し、45年間サラリーマンとして入社から退職までずっと月収30万円として仮定しています。目安としてシミュレーションしています。大学を卒業すれば厚生年金、健康保険を払い始める時期が遅くなることや、収入は生涯の平均が30万円と決まっているわけではありません。

2 納める税金

サラリーマンであれば納める税金は2種類。所得税・住民税です。

給与所得控除

会社員やパート、アルバイトなど雇われている人が受けられる控除です。下の表で計算します。

年収 給与所得控除額
180万円以下 収入×40%、65万円に満たない場合65万円
180万円超、360万円以下 収入×30%+18万円
360万円超、660万円以下 収入×20%+54万円
660万円超、1,000万円以下 収入×10%+120万円
1,000万円超 220万円(上限)

年収450万円の場合:450万円×20%+54万円=144万円

社会保険料控除額

厚生年金 329,400円

健康保険 193,900円

雇用保険 収入×0.3%なので450万円×0.003=13,500円

これら3つを合計したものが社会保険料控除額です。(536,800円)

課税所得=給料-各種控除の合計

月収30万円であれば賞与が3カ月分と仮定し、年収は450万円です。

所得税(年収450万円の場合)

給与所得控除額=144万円

所得税の基礎控除額=38万円

住民税の基礎控除額=33万円

課税所得の計算

所得税控除額の計算

所得税控除額=38万円(基礎控除額)+134万円(給与所得控除額)+53.68万円(社会保険料控除額)=225万6800円

所得税課税所得=450万円-225万6800円=224万3,200円

住民税控除額の計算

住民税控除額=33万円(基礎控除額)+144万円(給与所得控除額)+53.6万円(社会保険控除)=182.36万円

住民税課税所得=400万円-182.36万円=217万6,400円

所得税額の計算

実際に年収450万円の場合に支払う所得税の金額を計算します。

国税庁の所得税の速算表より以下のとおりです。

課税所得 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超、330万円以下 10% 97,500円
330万円超、695万円以下 20% 427,500円
695万円超、900万円以下 23% 646,000円
900万円超、1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超、4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

課税所得は217万6,400円なので、下のとおりになります。

217万6,400円(課税所得)×10%(税率)-97,500円(控除額)=12万円

住民税額の計算

住民税は所得割と均等割の2種類が掛かります。

所得割:前年度の収入に対しての課税(都道府県税は4%、市町村税が6%)

均等割:住民に均等に負担してもらう金額(市町村税が役3,000円、都道府県税が平均1,000円)

課税所得は217万6,400円なので、下のとおりになります。

217万6,400円×10%(所得割)+4,000円(均等割)=22.17万

よって所得税額+住民税額=12万円+22.17万円=34.17万円(年間)

保険料(年金など)と同様に20歳から64歳(45年間)に払う所得税、住民税は下のとおりになります。

34.17万円×45年間=1,536万6,500円

3 まとめ

日本の平均年収である400万円で年金を受給できる65歳までにいくら支払うのかという疑問を持ち、算出しました。

  • 生涯で稼ぐ金額 202,500,000(2億250万)円
  • 支払う年金・保険料 32,409,900(3240万9900)円
  • 支払う所得税、住民税 15,366,300(1,536万6,300)円

よって年金をもらう権利は約4,800万円(45年間で)支払うと手に入れることができるようです。詳細はこちら→ 1 年金と保険料

今回の結果はあくまでも目安なので”中間値”でも”平均”でもありません。世の中には、ずば抜けて収入が多い数億円プレイヤーや、企業の社長、新入社員、フリーターなども存在します。生涯の平均月収30万円で生涯独身の人がどのくらい税金やを納めるのかを紹介しています。もちろん紹介したもの以外にも消費税など・・・。現在(2019年6月)は65歳から年金を受給できますが、数年後には年齢の引き上げが施される可能性もあります。シミュレーションの結果なので参考までに知識として紹介できればという思いでこの記事を書きました。