この記事は、BenQのゲーミングモニター「EX2510」のレビュー記事です。「EX2510」はBenQの「MOBIUZ」というゲーミングディスプレイ新ブランドの商品です。
EX2510の特徴
- 画面サイズは24.5インチ フルHD
- 応答速度:1ms(MPRT)
- 144Hz対応
- IPSパネル(色の再現性が高い)
- HDR対応
- PS5で120Hz出力を確認
- スピーカー内蔵
私の場合、今までTNパネルのモニターを使用してきました。実際に使用してFPSのゲームをプレイした感想、IPSパネルのメリット・デメリットをまとめました。
Contents
EX2510を開封
EX2510の外箱です。
背面には、別の画像が添付されています。
中身は発泡スチロールの型に梱包されています。
内容物一覧
中身を取り出した様子です。
内容物一覧
- ディスプレイ(24.5インチ)
- スタンド
- 台座
- 電源ケーブル(1.55m)
- HDMIケーブル(1.50m)
- 配線カバー
- 取扱説明書・保証書
ディスプレイについて
EX2510のディスプレイサイズは24.5インチです。EX2510はスリムベゼルが採用されています。
フレーム(ベゼル)が小さいため、ゲームをプレイする時に没入感があります。また、デュアルモニターで作業する際に感じる「フレームの違和感」が少ないと感じました。
モニターのサイズを表にまとめました。
モニターのサイズ(横幅×高さ) | 56.0cm×33.3cm | |
最大表示範囲(横幅×高さ) | 54.4cm×30.3cm | |
全体の高さ(土台~モニターの頂部) | 39.3cm~52.3cm | |
角度調整 | スィーベル(左右) | 20°/20° |
チルト(上下) | -5°/-20° | |
縦回転 | なし |
右下にはHDRiのボタンがあります。
昇降幅は13.0cmです。最も高い位置まで上げた状態の様子です。
最も低い位置まで下げた状態です。
角度調整は下の画像にまとめました。左右上下の角度調整は可能ですが、付属のスタンドでは縦画面の表示は不可能です。縦向きで使用したい場合、別売りのモニタースタンドが必要です。
モニターの背面の様子です。
上部には「MOBIUZ」と刻印されています。
VESA規格「100mm×100mm」に対応しています。
画面の操作は2つのボタンと1本のスティックで行います。液晶を手前にした状態で、右手で操作すると扱いやすいです。下側のボタンは電源ボタン、スティックを押し込むことで操作の決定をします。上側のボタンは入力端子(HDMI、Display Port)の選択画面を開きます。
インターフェースについて
モニターの背面にインターフェースがあり、各種ケーブルを接続します。
インターフェース一覧
- 電源
- ヘッドホン
- HDMI2.0×2
- Display Port 1.2
右側には電源を差し込み、右側に出力端子がまとめられています。
配線部分は付属のカバーで隠すことができます。
土台・スタンドについて
EX2510の土台は三角形です。モニターの土台では珍しい、スタイリッシュなデザインです。
アンプやコントローラー、スマホなどを置けるスペースとして活用することもできるサイズです。
組み立て手順
土台とスタンドを固定します。スタンドの底のネジを回して固定します。
スタンドとモニターを固定します。上側の溝に入れるようにして取り付けます。以上で組み立て完了です。
解体する際は、マウントの下部のボタンを押すことでモニターとスタンドを取り外します。
スペックについて
スペックについて
EX2510のスペックを表にまとめました。
発売日 | 2020/09/17 |
型番 | EX2510 |
Amazon価格 | ¥29,818 |
ディスプレイ | |
パネル方式 | IPS方式 |
コントラスト比 | 1000:1 |
視野角 | 178° |
応答速度 | 1ms(MPRT)/2ms(GtG) |
リフレッシュレート | 144Hz |
表示色 | 約1677万色 |
色域 | 99% sRGB |
画素密度(ppi) | 90 |
HDR | HDR10 |
HDCP | HDCP2.2対応 |
VESAマウント | 100mm×100mm |
オーディオ | |
スピーカー | 2.5W×2 |
ヘッドフォンジャック | 〇 |
アイケア | |
フリッカーフリー | 〇 |
ブルーライト軽減 | 〇 |
ブライトネス インテリジェンス プラス(B.I.+) | 〇 |
ゲーム | |
FreeSync | 〇(Premium) |
Freesync™ Premium | Yes |
モニターの設定について
EX2510で設定できる内容は、6種類あります。
入力
入力端子ごとの設定をします。HDMI、Display Portでそれぞれの用途を「標準」「ゲーム」「シネマ」から選択します。
クイックメニュー
クイックメニューに表示する「設定内容」を選択します。「クイックメニュー」はスティックを押し込むと表示される簡単な設定画面のことを示しています。
カラーモード
表示するカラーモードを選択します。
選択できるモード
- HDR
- ゲームHDRi
- シネマHDRi
- FPS
- RPG
- レーシング
- 標準
- sRGB
- M-book
- ePaper
HDRについて
HDR(High Dynamic Range)は従来のSDR(Standrd Dynamic Range)より広く明るさの幅を表現できる技術です。黒つぶれや白飛びを抑え、自然でリアルな描写が可能な表示技術です。
HDRコンテンツが増えるにつれて、HDRモニターの人気が高まっています。しかしながら、すべてのモニターが十分なHDR効果を提供できるわけではありません。BenQ独自のHDRテクノロジーであるHDRiは、視聴者が最高の体験が得られるように設定を微調整することにより、既存のHDR効果を強化することです。ゲームや映画では、対応するHDRiモードにより、HDR効果が向上し、最高の没入感が得られます。
Eye Care
項目は4つです。「入力」で「ゲーム」に設定されているとき、「Eye Care」は設定できません。
- B.I.+
- ブルーライト軽減
- Color Weakness
- デュレーションで調整
B.I.+(ブライトネスインテリジェンスプラス)
オン・オフで切り替えます。部屋の明るさに合わせて、「画面の明るさを調整する」機能です。
アンビエント照明センサーは、視聴環境のアンビエント照明のレベルと色温度を検出し、周囲に合わせて自動的に画面の輝度と色温度を調整します。また、輝度は利用時間に応じて徐々に調整されます。視聴の快適さに応じて最適な表示品質を実現することにより、数時間の視聴後でも眼精疲労が防止され、目が保護されます。
ブルーライト軽減
0~20で1ずつ切り替えます。ブルーライトを軽減する量を設定します。20に近づくほど多くのブルーライトを軽減します。
Color Weakness
赤フィルタ・緑フィルタから選択します。フィルタを選択したら、0~20の範囲で設定します。フィルタの濃さを調整し、色の強弱を調整します。
デュレーションで調整
オン・オフで切り替えます。「デュレーション」は、モニターの使用時間に応じて、色温度が徐々に下がっていく機能です。長時間の作業に向いている機能です。この機能は、「B.I.+」と併用できません。
オーディオ
スピーカーの「音量調整」、「オーディオモード」、「ミュート」の設定をします。
オーディオモード
- ゲーム
- シネマ
- ライブ/ポップ
システム
メニューやRGBの設定をします。
- OSD設定
- 自動電源オフ
- 表示
- RGB PC 範囲
自動電源オフ
モニターの電源が自動でオフになるまでの時間を設定します。
- オフ
- 10分
- 20分
- 30分
表示
画面モードの設定をします。基本的には「全画面」で使用します。
- 全画面
- 縦横比
- 1:1
RGB PC 範囲
RGBの設定をします。
- 自動検出
- RGB(0~255)
- RGB(16~235)
実際に使用した感想
PS5でCall of Duty Cold Warをプレイ
EX2510をPS5を接続し、Call of Duty Cold Warを起動したところ「120Hz」の出力を確認できました。BlackOps ColdWarを起動するときに1度暗転し、60Hzから120Hzに切り替わりました。
120Hzでコントローラーでプレイしてみて
PS4までは60Hzだったため、単純にコマ数が倍になり「なめらかな映像」だと実感しました。コントローラーによる遅延も少なく、快適だと感じました。
60Hzと120Hzでは初弾の当てやすさに差が出ると感じました。特に、スナイパーでクイックショット、ADS前のセンタリングがしやすいと感じました。
映像がなめらかになり、PS4と同様にエイムアシストがあります。「エイムアシスト+120Hz」の組み合わせはFPSをプレイしやすいと感じました。
IPSパネルについて
私の場合、今までTNパネルのモニターを使用していました。
IPSパネルは発色がよく、映像が綺麗です。HDRに対応しているおり、とてもハッキリとしたメリハリのある映像だと感じました。白飛びや黒がつぶれて、影にいる敵がTNパネルよりも見やすいと感じました。
TNパネルの「やや白っぽい映像」に慣れていたため、使用し始めたときは「色の違い」に違和感がありました。しかし、眼の疲労や「気持ち悪く感じる」ようなことはありませんでした。「カラーモード」の設定はHDR→シネマHDRi→ゲームHDRiの順に青みが強くなります。「HDR」が1番自然な色のため、「HDR」に設定してプレイしました。
今まではTNパネルが低価格、応答速度に優れていました。EX2510は「IPSパネル」ですが、1msの応答速度で同価格帯(数千円の差)です。価格に大きな差がないため、FPSでIPSパネルを使用する人が増えてくると予想できます。
約1677万色という色の再現性の高さから、グラフィックの綺麗なゲームをプレイする人にもおすすめです。例えば、「CyberPunk 2077」「Monster Hunterシリーズ」「FFシリーズ」などをプレイするときに「綺麗な映像を楽しみたい!」という人におすすめです。
Amazon Prime Videoを視聴
「EX2510」はゲーミングモニターですが、色の再現性に優れたIPSパネルです。ゲーム以外でも同様に色が再現されるため、実際にPrime Videoで視聴してみました。私の場合、ゲームに疲れた時にPS5やPCで視聴することが多いです。
今まではTNパネル特有の「白っぽさ」に慣れていましたが、IPSパネルはしっかりと色が表現されており、鮮やかな映像だと感じました。
音質について
「ゲーミングモニター」はスピーカー自体がついていない商品もあり、スピーカーが内蔵されていても「音がこもっているように聞こえて、音質はイマイチ」と感じることがあります。
「EX2510」のスピーカーは「ゲーミングモニターの中では良い方」だと感じました。「ゲーム」を目的としているため、基本的にはヘッドホンやイヤホンを使用します。IPSパネルでスピーカーも高品質のため、ゲーム以外のドラマや映画、アニメ鑑賞など幅広く使えるモニターです。
ゲーム以外にも「動画の視聴・作業などで使用したい!」という幅広い用途で使用したい人におすすめです。興味があれば是非、チェックしてみてください。
人気商品のため、在庫がないこともあります。急ぎでなければ、「予約」という選択肢もアリだと思います。