2019年8月29日にロジクールのPRO Gaming Headset(G-PHS-003)とPRO Gaming Headset(G-PHS-002)が発売されました。実際にPRO X ゲーミングヘッドセット(G-PHS-003)を購入し、高級感がある見た目、音がクリアな密閉型のヘッドセットという印象です。2018年9月に発売された旧モデル(G-PHS-001)との比較をしながら解説します。
1 PRO X ゲーミングヘッドセットを開封!
箱の外装はこのようになっています。

実際に開封するとヘッドセットはこのように包装されています。

1.1 内容物と価格の比較〜新モデル2品と旧モデル〜
内容物一覧として下表のようにまとめました。
製品名 | PRO X ゲーミングヘッドセット | PRO Gaming Headset | PROシリーズ ゲーミングヘッドセット |
製品番号 | G-PHS-002 | G-PHS-003 | G-PHS-001 |
発売日 | 2019/08/29 | 2018/09/05 | |
メーカー希望小売価格 | ¥17,500 | ¥13,880 | ¥11,130 |
ヘッドセット本体 | PROゲーミングヘッドセット | PROシリーズ ゲーミングヘッドセット | |
イヤーパッド | 低反発合成皮革 | 遮音性の高い合成皮革 | |
予備のイヤーパッド | 低反発クロス | ー | マイクロスエード製 |
USB外付けサウンドカード | BLUE VO!CE対応 | BLUE VO!CE非対応 | ー |
脱着式マイク | ◯ | ◯ | |
パソコンケーブル | 2.0m(インライン音量とミュート コントロール付き) | 2.0m(インライン音量とミュート コントロール付き) | |
ボタン付きモバイルケーブル | 1.5m | ー | ー |
パソコンスプリッタ | ◯ | ◯ | |
キャリングケース | ◯ | ー | ー |
取り扱い説明書、 保証書、保証規定 | ◯ | ◯ |
PRO X ゲーミングヘッドセットとPRO Gaming Headsetのゲーミングヘッドセット自体は同一の商品です。2つの商品の違いをまとめました。
- USBサウンドカードがBLUE VO!CEに対応しているかどうか(どちらもG-HUBに対応しているが、設定できる内容が違う)
- モバイルケーブルの有無
中身を取り出した様子が下図の通りです。

ヘッドセット
旧型はG433のようにスピーカーボックス(エンクロージャー部分)が上下左右に回転させることができたが、新型は上下のみ回転させられる。

サイズを調整するスライダーは丸いくぼみがあり段階的に調整することができる。

ケーブル
パソコンケーブル(音量調節・ミュート機能)

マイク
マイクは取り外し可能で風防が取り付けられているので息や風が入るのを防止できるようになっている。

外付けマイクは針金のようによく曲がり、下の画像が一番曲がっている状態で跳ね返らずに固定される。マイクを置きたい位置に調整が可能になっている。

イヤーパッド
イヤーパッドはクロス(左)と合皮(右)の2つが付属している。クロスは布の素材でマイクロファイバーのような手触り、合皮はしっとりとしているがベタベタしない素材になっている。

厚みは約2cmあり、十分なボリュームになっている。

キャリングケース
幅22cm、高さ27cmの大きさがあり、ヘッドセットを収納できるサイズになっている。

2 スペック・素材を比較
スペック
製品名 | PRO X ゲーミングヘッドセット | PROシリーズ ゲーミングヘッドセット | |
重量(ケーブル除く) | 320g | 259g | |
発売日 | 2019/08/29 | 2017/09/05 | |
ヘッドフォン | ドライバ | ハイブリッドメッシュPRO-G 50mm | ハイブリッドメッシュ PRO-G |
周波数特性 | 20Hz〜20kHz | 20Hz〜20kHz | |
マグネット | ネオジム | ネオジム | |
インピーダンス | 35Ω | 32Ω | |
密閉型/開放型 | 密閉型 | 密閉型 | |
マイク | 指向性パターン | カーディオイド(単一指向性) | カーディオイド(単一指向性) |
サイズ | 6mm | 4mm | |
周波数特性 | 100Hz〜10kHz | 100Hz〜10kHz |
ドライバが変更されたことで、旧型に比べて音質が改善されました。
- クリアな音声になった
- 低音域のレスポンスが改善された
素材
名称 | PRO X ゲーミングヘッドセット | PROシリーズ ゲーミングヘッドセット |
フォーク | アルミニウム | ー |
ヘッドバンド | スチール | TR90ナイロン |
スライダー | アルミニウム | ステンレススチール |
イヤーカップ | 固いプラスチックのような素材 | ソフトタッチ |
3 G-HUBでの設定(BLUE VO!CE機能など)
G-HUBのダウンロード
G-HUBではマイク音質の設定、イコライザの設定ができます。
LogicoolのホームページでG-HUBのインストールが終わったら、ヘッドセットをUSB外付けサウンドカードでパソコンに接続します。G-HUBはキーボードなどのロジクールの製品の設定を行うことができるソフトウェアです。
G-HUBで設定
G-HUBを使用することで、プロが作成したイコライザーを使用、イコライザーを作成して使用、ノイズの除去などが設定が可能です。
BLUE VO!CE
PROゲーミングヘッドセットの場合はマイクテクノロジー「BLUE VO!CE」の機能を調整できます。BLUE VO!CEはリアルタイムで自分が話す声にフィルターをかけ、ノイズに制御をかける機能です。BLUE VO!CEによってよりクリアなマイク音声を楽しむことができ、ゲームのボイスチャットで相手側(自分が発した声を聞く側)が受け取る音声がクリアになり、コミュニケーションを円滑に行うことができます。
イコライザー
eスポーツの選手たちが設定を手掛けたプロファイルを入手できます。また、周波数ごとに音を調整できます。
USB外付けサウンドカード
USB外付けサウンドカードは7.1chサラウンドサウンドに対応しています。DTS HEADPHONE:X 2.0に対応しており、PC接続時に敵の位置や方向が把握しやすい機能です。
G-HUBの注意点
G-HUBはPRO X ゲーミングヘッドセットのUSB外付けサウンドカードでPCに接続した時のみ使用できる機能です。そのため、PS4やNintendo SwitchなどのCS機ではG-HUBの機能は使用できません。コントローラーとヘッドセットやイヤホンをパソコンケーブル(音量調節・ミュート機能がついたケーブル)で直接つなぐ方法、またはCS機に接続したアンプに接続して使用します。
また、G-HUBはWindows7以降(64ビット)の環境が必要です。macOS X10.11、10.12、10.13には対応していますが、サラウンドサウンドは利用できません。
4 実際に使用した感想~PS4でCall of Duty Black Ops4をプレイ~
着け心地
側圧が強めな印象ですが、イヤーパッドが肉厚なのでイヤーパッドがつぶれすぎることがなく頭にフィットして痛みなどは感じなかった。強めの側圧を肉厚のパッドで吸収しているためバランスが取れた設計になっている。ゲームをプレイしていて側圧は気にならなかったです。個人的にすごく気に入っているヘッドセットで、1ヶ月程度使用すると側圧は弱くなりました。イヤーパッドのクッションが効いているので他の側圧強めのヘッドセットのように痛くなることがありませんでした。
デメリットは暑いことです。夏場にレザーのイヤーパッドが不快だと感じるかもしれません。エアコンをかけている部屋でも耳の周りに汗をかいてしまう点です。使用後にイヤーパッドに汗がついてしまったら、水分を除菌シートやタオルなどで拭き取るとレザーを長期に渡り使用できます。PRO Xであればクロス素材のイヤーパッドが付属しているので、夏場はクロス素材の方が快適に使用できると思います。
音質
低音が強めのチューニングのため近い距離の音が聞き取りやすいです。コントローラーに直接繋いで使用しても音がきれいなので快適にプレイできました。AstroのMixAmpに接続すると、さらに低音がブーストされて足音や銃声がはっきりと聞こえます。MixAmpを接続した方が敵の位置が正確に分かると思います。
音がクリア
ヘッドセットやイヤホンの中にはFPSをプレイすると銃声が響く(FPSの場合、スナイパーの音など)ものがあります。音が響くと銃声と足音、乗り物など複数の音が混在するゲームでは聞き分けることが難しいです。PRO Xゲーミングヘッドセットは音がきれいで、反響しないため不快感がありませんでした。戦闘機や近くの銃声で大きな音がなっていても足音が掻き消されることがありませんでした。「音のクリアさ」はヘッドセットの中でもトップクラスだと思います。
見た目がカッコよく、音がきれいなヘッドセットです。興味がある方は是非チェックしてみてください。