Venom Gamingの「MARAUDER 7.1chバーチャルサラウンドヘッドセット」のレビュー記事です。ヘッドセット自体は密閉型です。コストパフォーマンスに優れており、1万円以下で7.1chにサラウンド化できるアンプ(デジタルボックス)が付属しています。設定が不要のため、購入したらすぐに7.1chサラウンドでゲームをプレイできます。対応機種はPS4、PS3、Xbox360、Xbox One、パソコン(MACにも対応)です。
Venom Gamingはイギリスのゲームアクセサリーメーカーで、手ごろな価格で高品質の商品を開発している企業です。スポンサー活動を行なっており、えぞぴよさんと契約をしています。
1 MARAUDERを開封!
パッケージにはヘッドセット本体とプロゲーマーのノビ選手の画像が添付されています。
背面にはインラインリモコンや7.1chバーチャルサラウンドなどの説明が記載されています。
箱を開けると、このように梱包されています。
2 内容物一覧
中身を取り出した様子です。
内容物を表にまとめました。
ヘッドセット | 287g |
ケーブル | 1.9m |
インラインリモコン | 6.5cm×3cm×1cm |
3.5mm4極ケーブル | 2m |
3.5mm4極-2.5mm3極ケーブル | 2m |
デジタルボックス | 5.5cm×7cm×2.5cm |
取扱説明書 | 日本語対応 |
2.1 ヘッドセットについて
ヘッドセットの重量は287gです。重量が300g以下のため、ヘッドセットの中でも軽量モデルです。
ケーブルは着脱不可です。マイクは跳ね上げることで左のイヤーパッドに収納できます。長さが約3.5cmと短めです。視界に入りませんが、口元まで届かないため声が入りにくいです。1人でゲームをする際には問題ないと思います。
マイクのケーブルは先端が枝分かれしており、端子は3.5mm4極プラグ・miniUSB-Aです。
イヤーパッドは取り外すことができ、ドライバは平らです。スポンジが付いており、プラスチック部分に耳が当たらないようになっています。
イヤーカップにはVenom Gamingのロゴが入っています。
イヤーカップは上下に回転し、頭にフィットしやすいです。
イヤーカップは左右にも回転し、首にかけたときに横を向いてもあごにイヤーカップ当たらないようになっています。
スライダーはカタカタと段階的に調整できます。
2.2 インラインリモコンについて
インラインリモコンでは、ゲームの音量・チャットの音量・バイブレーションの強弱を調整できます。中央の□ボタンでマイクミュートのオン・オフを切り替えできます。
2.3 デジタルサウンドボックスについて
光デジタルケーブルを通して、ゲームの音声を7.1chバーチャルサラウンドに切り替えるものです。手前には接続するポートが3つ、3Dボタンがあります。
背面にはUSB2.0のコード、OPTICAL、LINE INのポートがあります。
1番右の「3D 重低音ボタン」を押すと、ステレオと7.1chバーチャルサラウンドの切り替えができます。7.1chの時は青色に点滅、ステレオの時は赤色に点滅します。
背面には4つの滑り止めが付いているため、机の上で滑らないようになっています。
PS4に接続する場合、ヘッドセットは1左のヘッドホンマークの差込口(3.5mm4極プラグ)、右から2番目のminiUSB-Aの差込口に接続します。他社のゲーミングヘッドセットは3.5mm4極プラグしかないため、MARAUDER以外のヘッドセットを接続しても使用できませんでした。
2.4 ケーブルについて
XBOX ONE、X BOX360、MAC/PCに接続する時に使用します。
PS4、PS3に接続する場合、付属のケーブルは使用しません。
3 スペック・素材について
3.1 スペックについて
発売日 | 2018/10/12 |
ヘッドホン | |
接続方法 | 有線 |
ドライバー | 40mmネオジウムドライバー |
マイク | |
極性パターン | ノイズキャンセリング(単一指向性) |
ゲーミングヘッドセットのドライバは50mmを採用しているものが多いですが、マラウダーは40mmネオジウムドライバーが採用されています。ドライバーが大きいほど低音が出やすいですが、マラウダーはアンプ(デジタルボックス)を使用することを前提に作られていると思います。アンプによって低音が強化されるため、ドライバーを大きくする必要がありません。
3.2 素材について
4 接続方法について(PS4 Slimに接続)
マラウダーが対応している機種の中で、PS4 Slimのみ光デジタル端子付きのモニター、音声分離器のどちらかが必要です。接続方法はAstroのMixAmpと同様です。
4.1 光デジタル端子付きのモニターを使用する場合
PS4 Slimを光デジタル端子付きのモニターにHDMIケーブルで接続し、音声をモニターで光デジタルに変換し、マラウダーに接続します。
4.2 音声分離器を使用する場合
「音声分離器を使用する方法」はVenom Gamingで推奨された方法ではありません。場合によっては不具合などが起こる可能性があるため、この方法を試す場合は自己責任でご検討ください。実際に接続してみてサラウンド化できたため紹介します。
音声分離器は光デジタル端子付きのモニターと同じ役割です。PS4 Slimを音声分離器にHDMIケーブルで接続し、音声分離器で変換した光デジタルの音声をマラウダーへ送ります。映像の情報はHDMIケーブルでモニターに送ります。
音声分離器は¥3,000程度のものを使用したところ、サラウンド化されたました。光デジタルに対応した音声分離器は、家電量販店では取り扱っていいる店が極めて少ないです(低価格の音声分離器は海外性が多く、日本製は値段が高い傾向にあります)。音声分離器を使用した方法ではHDMIケーブルが2本必要です。そのため、追加のHDMIケーブルを購入しなければなりません。
私が使用して問題なく使用できた音声分離器、HDMIケーブルを紹介します。比較的低価格で良い商品なので参考にしてみてください。
5 実際に使用した感想
価格が1万円を切っているにも関わらず、「安っぽさ」を感じない見た目です。イヤーカップなどのプラスチック部分は、マットな仕上げが施されています。開封前は「テカテカとした安っぽいヘッドセットだろう」と思っていましたが、「赤と黒」というシンプルでかっこいいデザインです。
マイクが短いためボイスチャットをするには不便です。1人でゲームをする時はマイクを使用しないので、1人でプレイすることが多い人に向いていると思います。
5.1 着け心地について
側圧は弱めで軽いため、長時間プレイしても体に負担がかかりにくいと感じました。イヤーパッドに特殊レザーが使用されているため、首を降ってもズレにくいです。
ヘッドホンのスライダー部分からバネのような「バイーン」という音がなります。装着時や咳、くしゃみをした際に鳴り、このような経験が今までになかったため驚きました。
5.2 不快に感じた点
「低価格」なため仕方ないと思いますが、使用して感じたデメリットがあります。また、Venom Gamingで推奨されていない方法でPS4 Slimに接続したから起こった可能性があるものもあります。
音に関して気になる点
「サー」というホワイトノイズが常時なっていました。PS4のホーム画面など、特に音が鳴っていない時は気になりました。ゲームの音量に比べると小さく、ゲームに集中しているため「気になって集中できない!」「ゲームの音が聞こえない!」ということはありませんでした。
音が出る状態でUSBや4極の端子を触ると「バリバリ」とした電子音が鳴りました。端子に触れているため仕方ないかもしれませんが、気になりました。
インラインリモコンとPS4 Slimは相性が悪い?
インラインリモコンはゲームの音量・ボイスチャットの音量・バイブレーションの強弱・マイクミュートの切り替えができるリモコンです。私が使用したものはバイブレーションとゲーム音のダイヤルが反応しませんでした。ゲームの音量はCHATのダイヤルで調整できましたが、バイブレーションを試せなかったことが残念です。
PS4 Slimに直接つなげなければ使用できない
複数のゲーム・アップデートの多いゲームをプレイしていると、PS4 Slimの容量が足りません。そのため、ハードディスクで要領を増やしています。私が使用しているハードディスクはPS4 Slimに直接つながないと使えないため、自由に使えるUSBポートが1つしかありません。
プロコン(Astro C40)を使用することが多く、無線接続するためのレシーバーを接続するUSBポートに接続しています。USBポートがなくなったため、USBポートを必要とするコントローラーとマラウダーの併用は不可能です。ハードディスクとマラウダーを併用するには、純正のDUALSHOCK4などのUSBポートを必要としないコントローラーに限られてしまいます。
5.3 ゲームをプレイ-PS4でCall of Duty Modern Warfareをプレイ-
マラウダーの中で1番期待していた「7.1chバーチャルサラウンド」が良いと感じました。1万円以上のヘッドセットを直挿しで接続すると、敵の位置(特に上下)を聞き分けることが難しいです。マラウダーはサラウンド化されているので、直挿しよりも上階・下階などの上下の聞き分けにおいて優れていると感じました。
PS4でサラウンドに対応したヘッドセットは少なく、高額なものが多いです。1万円以下でサラウンドを試すとしたらコスパが良いと思います。「できるだけ安く7.1chのサラウンドを試したい!」という人におすすめです。興味があればチェックしてみてください。